先生に大丈夫と言われた一言の安心感

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◆先生に大丈夫と言われた一言の安心感◆

　
45歳男性です。３年前に頭痛が酷く脳ドックにて、偶然下垂体腫瘍を
指摘されました。その後、それまで自分はクローン病を患っており
治療のためかかっていた病院で下垂体腺腫を診てもらうために脳神経
外科にかかりました。症状が頭痛だけだった為、そのまま経過観察に
なり、半年に一度の定期検診だけでしたが、ちょうど半年ぐらい前か
ら突然すごいしんどさにみまわれました。

相変わらずの頭痛に加え寝起きのしんどさと全身の倦怠感、手足のむ
くみが酷くなり病院で受診も最初は原因がわかりませんでした。下垂
体腺腫のことがあったのでホルモン検査をしたところ、やはり副腎皮
質ホルモン、甲状腺ホルモン等の機能が低下しておりホルモンの薬を
服用するようになったのですが、右目に視力障害が出始めました。

眼科に行ったところ、両耳側半盲と診断されました。下垂体腺腫が大
きくなったのだと自覚しました。その後かかりつけの病院で相談した
ところ、「他の病院を紹介しましょうか。うちの病院でも手術できる
けど。」と言われました。かかりつけの先生が言うには、症例が少な
い中での病院の紹介になると言われあまりにも不安に感じ、ネットで
調べていたら山田正三先生の名前を知りました。初めは話だけでも聞
けたらと思い森山記念病院に連絡させてもらいました。まさか山田先
生に話を取り次いでもらえるとは思わなかったのですが、

すぐに先生から直接折り返しの連絡を頂きました。そこで今までの経
緯を話すと「全部取ってあげるから大丈夫だよ。心配せずにこちらに
来なさい。」と言われ、先生と話しているうちに、それまで綺麗に腫
瘍が取れるのか、持病のクローン病のことや、コロナの時期に手術が
できるかどうかなどの色々な不安がなくなりました。

先生に大丈夫と言われた一言がすごく安心感に変わったのを覚えてい
ます。その後、１週間ほどで事前の検査や手続きなど先生が全て手配
してくださってすぐに手術の日程も組んで頂きました。

手術で東京の森山記念病院に行くことになったのですが、病院もPCR
検査などコロナ対策がきっちりしていたことに驚きました。

手術の一日前に入院してMRIを撮りその画像を見ながら山田先生から
詳しい説明を受けました。下垂体卒中を起こし急激に腫瘍が大きくな
っていること、更にすべてのホルモンの機能が低下していること、も
う少し遅ければ破裂していたかもしれないことなどがわかりました。
その後手術をして１週間ほどで退院することとなり、京都に帰って来
ました。手術の時と帰る時は妻に付き添ってもらったのですが、2時
間半という手術の早さと１週間という退院の早さに驚いていました。

京都に戻ってからのフォローケアも山田先生がこちらの先生を紹介し
てくださり安心して帰る運びとなりました。今回、このコロナの時期
や手術のタイミングに関して何よりも山田先生の経験からくる安心感
と迅速な対応力、手術前と手術後と自ら連絡をくださる人柄や森山記
念病院の丁寧な対応と、症例の少ない下垂体腺腫に対し看護師さんや
各科の先生の対応力の安心感、非常に感謝の気持ちでいっぱいです。
腫瘍も綺麗に摘出して頂き、視力も綺麗にもどりました。低下してい
たホルモンも少しずつ兆しが見えて来て、現在順調に回復しています。
本当にありがとうございました。

2020年〇月　◯◯


この患者さんは下垂体卒中と言って腫瘍の中に出血を生じ
たようです。出血そのものは幸運にも大きな障害（意識障
害など）にまでは至らなかったものの、腫瘍のサイズの急
激な増大とそれに伴う、視野異常の急激な悪化、下垂体機
能障害を呈し、特に視野異常もさることながら下垂体機能
低下、特に副腎機能低下、甲状腺機能低下などで、毎日の生活が大変だ
ったようです。下垂体機能低下は不定愁訴と思われるような症状（身の
置き場がない倦怠感など）が多く、時に怠け病、鬱、などとの鑑別が困
難で、なかなか診断に至らないことがあります。この患者さんでは比較
的早期に腫瘍、血腫の切除による減圧ができたので、十分に下垂体機能
も回復してくる可能性があると医療者側も期待しています。
山田　正三