〒134-0088 東京都江戸川区西葛西7-12-7 森山脳神経センター病院 /〒134-0081 東京都江戸川区北葛西4-3-1 森山記念病院
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By admin • 2月 6, 2021 • 病気は早期着手そして自分が納得できる医療の選択肢を はコメントを受け付けていません
◆病気は早期着手 そして自分が納得できる医療の選択肢を◆
2020年9月に山田先生に手術していただきました。その節は山田先生はじめ多く
の先生、看護師の方々に大変お世話になりました。私の場合視力の低下が初めで
した。正確には視野の半分ほどが欠けている状態、とは言っても意外と実感しに
くいものです。コンタクトレンズが原因かと疑いもしましたが、眼科医の方に下
垂体腫瘍の恐れを指摘されました。目の見え方の異常が生じた時は慎重になった
方がいいと学びました。
近場の大学病院にて約二週間検査入院しました。目の見え方の他には実感できる
症状はありませんでした。検査結果から先端巨大症と診断されましたが、手足や
骨格について実感できるような異常はありませんでした。但し腫瘍自体は中々大
きいサイズであり、視神経に与えているダメージは大きいものでした。初め検査
入院を行った病院での手術も考えましたが、あれこれ調べた上、やはり山田先生
の実績に頼りたいと思いました。この判断は間違っていなかったと思っています。
6月に病気が発覚、7月に検査入院、9月に手術とことは運びました。手術までの
期間はいささか不安はありましたが普段と変わりなく過ごすことができていまし
た。そして術後については、あくまで私の場合においての話になりますが、はっ
きり申し上げて術後二週間は中々苦しい期間となります。
頭痛もありましたが、鼻呼吸が一切できないことが苦痛の主たるものでした。鼻
からの出血が続くことも精神的に辛いものがありました。鼻からの出血は急に量
が増えることもあるので不安を覚えることもあるかもしれませんが、それが継続
しないようなら問題はない様です。三週間ほどで仕事に復帰しましたが、常に鼻
を塞いでいる状態です。このご時世マスクを常にしていることが不幸中の幸いで
した。それでも一か月ほどで鼻呼吸が出来るようになりました。厳密には片方の
鼻の穴がほぼ完全に通るようになった、というべきでしょう。三か月ほど経過し
たメールを執筆時点も片方の鼻はやや閉塞感を感じています。目の見え方も術後
一か月ほど経過しよくなりましたが、時折見にくさを感じることもあります。私
の場合視神経へのダメージが大きかった故か、中々すっきりとは治らない様です。
ともかく私の場合症状は視野だけで、数値がどれだけ異常値であっても普段の生
活で感じることはできませんから、あまり手術をしたんだという感覚は沸いてき
ませんでした。それでも、腫瘍の大きさゆえに全ては取りきれませんでしたが、
手術をして良かったと思っています。やはり病気は早期着手、そして自分が納得
できる医療の選択肢を選ぶことが大切と思われます。
33歳男、関東在住
患者さんは鞍上部に大きく進展し、視交叉を強く圧迫し、しかも左側
の海綿静脈洞が完全に腫瘍で取り囲まれているという大変治療が困難
な先端巨大症の腫瘍でした。また既に目の網膜神経叢は萎縮し、結果
圧迫は完全に解除されましたが、視野は完全には戻りませんでした。
萎縮は相当な期間視神経が腫瘍で圧迫されていたということを示すも
のです。たとえ視野が悪くても神経の萎縮がほとんどない方ではほぼ完全に視野
異常はその原因(腫瘍による圧迫)が取り除かれれば回復することが一般的です。
この方の場合、術後鼻閉感がとても辛かったと正直に記載されています。個人差
がありますが術後の鼻の合併症や(鼻閉感、鼻出血、臭覚異常など)、喉の痛み、
嗄声などの症状を訴える方がおられます。これらの症状に対しても、病気の本質
とは関係ありませんが、術後のQoLを低下させる大きな因子の一つであり、引き
続き、鼻腔内への優しい操作、鼻栓の出来るだけ早期の除去、片側鼻腔の操作は
出来るだけ避けるなどの工夫を行なっております。但しそこにばかりこだわると
手術がとてもやり難いものとなり、肝心の腫瘍の切除に影響があっても本末転倒
となりますので、その辺のバランスがなかなか難しいというのが実情です。また
この患者さんでは腫瘍が大きく、結果髄液が術中漏出した為、鼻腔内の粘膜を片
方で剥離し粘膜フラップを作成し、液漏出の予防と致しました。結果鼻腔内の粘
膜を大きく剥離することとなりました。そのために通常の経鼻手術以上に鼻腔内
の術後の閉塞感が強く、通常に戻るのに時間がかかっているのだと思います。
山田 正三
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