〒134-0088 東京都江戸川区西葛西7-12-7 森山脳神経センター病院 /〒134-0081 東京都江戸川区北葛西4-3-1 森山記念病院
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By admin • 9月 13, 2019 • セカンドオピニオンと経鼻法 母の命,人生を救ってくださった先生 はコメントを受け付けていません
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◆セカンドオピニオンと経鼻法 母の命,人生を救ってくださった先生◆
先日の母の手術では、大変お世話になりました。退院の際直接お礼もお伝えで きず申し訳ありませんでした。母の命を、人生を救ってくださった先生に心から感 謝しています。7年前、遠く岡山に住む母から電話。脳に腫瘍がありそれを取る手術 をすることが決まったことを伝えられました。下垂体腺腫という転移しない腫瘍 だから大丈夫。という母でしたが、開頭での手術になると聞いて大変心配になりま した。下垂体腺腫について色々と調べ、下垂体腺腫の名医として虎の門病院の山田 先生のお名前に行き着きました。しかし、決まっていた開頭手術の日程や、誰が見 ても開頭手術しか無いと主張する主治医の先生への遠慮などから、セカンドオピニ オンはせずに、主治医の先生にお願いすることにしました。 13時間に及ぶ大手術の末、一命は取り留めましたが、腫瘍は半分ほど残り右目の動 眼神経は麻痺してしまいました。 その後も数年おきに、大きくなった腫瘍を経鼻法で少しずつ取ろうと試みましたが 今年の4月、4回目にもなる手術では経鼻法にトライしたものの出血が激しいとのこ とですぐに中止となりました。術後、主治医の先生から、ほとんど取れていないこ と。次はまた開頭しか無いということを伝えられ、これはもう、この先生に任せて いてはだめだと思い、7年前に断念した山田先生の名前が思い出されました。 母を救えるのは山田先生しかいない。と、意を決してメール。さぞ忙しい先生なの でしばらくは返事なんてこないだろうと思っていたら、翌日には山田先生ご本人か らお返事がいただけました。それからメールで何度か質問させていただき、セカン ドオピニオンの方法などについても丁寧に教えてくださいました。 紹介状を送ってもらったらすぐに山田先生から電話をいただき、鼻から取れるよ。 と言っていただいたときは本当に嬉しかったです。 それからすぐに手術の日取りが決まり、4ヶ月後の2019年X月、手術になりました。 超巨大な上、何度も手術で触っているとのことで、予想はしていましたが最難関の 手術になるとのこと。手術の一週間前に上京、入院。担当の看護師さんも、こちら の主治医の中瀬先生も大変優しく、一つ一つ丁寧な説明をして下さり、初日から安 心できました。 内頸動脈を巻き込み脳幹を圧迫するほどに成長した腫瘍のため、術前には様々な検 査をしてくださいました。これも岡山の病院では話さえ出なかったもので、その違 いに驚くとともに「絶対に大丈夫だと」安心感が強まっていきました。 手術前の説明でも山田先生は一つ一つ丁寧にお話ししてくださいました。今回の手 術のために最新の機械を取り寄せたり、手術の際色々なモニターを使って手術をす ることをお聞きし、心から安心して任せることができました。何より百戦錬磨の山 田先生が経鼻で手術をしてくださることだけで、不安はありませんでしたが。 手術は大成功。あんなに大きかった、岡山では開頭でしか(開頭でも)取れないと 言われていた腫瘍をほとんど取ってくださいました。 改めて山田先生は神の手どころか神様だと、母と感動しました。長年母が苦しめら れた腫瘍ですが、少しだけ残った部分に放射線を当てて区切りとなるそうです。 7年前、開頭するといわれたとき躊躇せず山田先生の元へ来ていれば・・・。 その後悔はありますが、手遅れになる前に山田先生に執刀していただけて本当に良 かったと感謝感謝です。もし同じ病気で、悩まれている方がいたら、迷わず山田先 生にご相談されることをお勧めしたいです。 山田先生はもちろん、中瀬先生も森山記念病院のスタッフの皆さんも大変すばらし い、世界一の病院です。 山田先生、どうか今後もお体に気を付けて、山田先生の執刀を待つたくさんの方を 救ってあげてください。本当にありがとうございました。 〇〇 2019年 9月
山田正三:患者さんの腫瘍は巨大浸潤性下垂体腺腫で、どのようなアプ ローチでも手術は難しい症例でした。本当は右の内頸動脈を犠牲にでき る方(犠牲にしても大丈夫な人と、大丈夫でない人は半々ぐらいの比率 でいます。後者ではもし犠牲にするとバイパス手術が必要となります) であれば(これは術前に調べることができます)血管を始めから結紮し て手術ができればもっと腫瘍は取れたと思いますが、その点は残念です。ただし脳 幹圧迫部分の腫瘍も切除でき、今後放射線を追加すればこのまま将来は再度手術を 行うことなく、人生を全うできると思います。その点は我々医療者も嬉しく思って います。稀ですが、このように大変な治療が極めて困難な腫瘍も良性のはずの下垂 体腺腫の中にもあるということです。そしてこのような腫瘍こそ、どこで誰に手術 をしてもらうかでその後の人生が大きく変わる可能性がありますので、是非下垂体 を専門とする外科の先生の意見をお聞きになることをお勧めします。
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