〒134-0088 東京都江戸川区西葛西7-12-7 森山脳神経センター病院 /〒134-0081 東京都江戸川区北葛西4-3-1 森山記念病院
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By admin • 4月 9, 2021 • 森山記念病院の山田先生の言葉で手術を決心 はコメントを受け付けていません
◆森山記念病院の山田正三先生の言葉で生検する決心◆
「下垂体が大きくなっているから、早く生検したほうがいいよ。」山田先生の言葉 で生検することを決心。尿崩症を引き起こした「下垂体の炎症」の原因をはっきり させる為、2021年X月、四国から東京まで手術を受けに行きました。地元の病院で は、このまま様子を見た方が良いのか、生検をした方が良いのか、私自身、判断が つきませんでした。様子を見ているうちに他の大事なホルモンも失うのは怖かった し、一方、小さな下垂体の生検も怖かったからです。他に何か判断材料がないかとイ ンターネットで検索。山田正三先生のホームページを見つけました。そこには「下 垂体疾患のお悩みに親身に相談対応します」「メール相談できます」と書いてあり ました。早速、これまでの経過と悩んでいる内容をメールしました。すると、山田 先生が直接電話を下さり「MRIの画像を送ってください」とのこと。すぐに画像を 郵送した所、またお電話くださり「3ヶ月の間に、下垂体が少しだけど大きくなって るから、早く生検したほうがいいよ」と。えっ!大きくなってる?それなら、生検し よう!結果、私の場合「IgG4関連下垂体炎」でした。地元の病院に戻り治療してい く為、山田先生から地元の主治医の先生にメールとお電話をして下さり、丁寧な説明 をして下さいました。現在、順調に入院治療に励んでおります。山田先生のおかげで 決心することが出来ました。ありがとうございました。また、森山記念病院の脳外科 の主治医の先生、内科の先生、看護師の皆様、9日間という短い入院でしたが、四国 から一人上京した私に親身に対応してくださり、本当にありがとうございました。 **私の症状の経緯を記しておきます** そもそも…2020年7月、ものすごく喉の渇く夏だなぁと思っていました。どんどん飲ん で、どんどんトイレに行きます。そして、どんどんトイレに行く間隔が短くなってい きます。それは、昼夜関係なく。8月には、1時間おきにトイレに起きるようになり睡 眠不足。少しでも寝られるようにと、夜間は水分摂取を我慢しました。でも、トイレ に起きる頻度は変わらず、だんだん身体がしんどくなりました。9月になる頃には朝 方、身体のだるさと吐き気に見舞われました。仕事をしていたので「朝になると吐き 気…仕事に行きたくないのかしら…メンタル???」とも思いました。いくつも病院に 行きました。喉が渇くと言えば糖尿病かしら?と思い、かかりつけの内科へ行きまし たが、異常なし。喉の渇きなら耳鼻咽喉科かな?と思い受診、唾液の出ない「シェー グレン症候群」が疑われ検査しましたが、異常なし。吐き気がありましたので消化器 内科も受診し、胃カメラも飲みましたが、異常なし。年齢が53歳でしたので、女性ホ ルモンの低下かしら?と思い、婦人科も受診。一般的な女性ホルモンの低下があった ので、ホルモンパッチを処方されましたが、元々の症状は改善されません。あちこち の病院へ行き、いろいろ検査をしていただくけれども、症状が改善されないので、婦 人科を受診する頃には、軽いウツ状態。婦人科の先生に心療内科を勧められたことで した。また、10月になる頃には朝の吐き気、身体のだるさで仕事に行けなくなってい ました。そこで上司から産業医の先生に相談してみてはと勧められ、内分泌系に詳し い内科病院を受診しました。そこで、下垂体後葉から出ている「抗利尿ホルモンバソ プレシン(ADH)」が出なくなっていることが分かりました。体内の水分量を適度に 保つために、オシッコの量を調整しているホルモンが出なくなっていたのです。オシ ッコがどんどん出る→喉が渇く→水分補給をガマンする→脱水症状になる→だるくて吐き 気がする。まるきり、私の症状じゃないですか!その内科の先生に「たくさんの病院 に行って、大変でしたね。でも、ひとまず、症状の原因がわかって良かったですね。 大きな病院に紹介するから、今は、水分を我慢せずどんどん飲んでくださいね。」と 言葉をかけていただき、涙したことでした。尿崩症とは一生付き合わないといけない けど、お薬さえ飲めば普通に働けると安堵したことでした。 四国、54歳女性
患者さんは、尿崩症で始まった、特殊な下垂体の炎症(自己免疫疾患)病変
でした。MRI画像を拝見し腫瘤が急速に大きくなり、来院時の手術直前の写
真ではさらに腫瘤が大きく、術前は、確かに年齢は高齢でしたが、全く治療
法が異なる胚細胞性腫瘍を強く疑わせる所見でしたので本当に生検してよかっ
たと思います。結局は生検の結果、下垂体炎、中でも極めて珍しいIgG4関連
の下垂体炎との病理診断がつきました。下垂体炎にはその他リンパ球性下垂体炎が有名で、
この中には病歴(女性で、妊娠と関連しているものなど)だけで診断がつき、生検が不要
な疾患もあり、全てが生検が必要となるわけではないので、下垂体炎と診断され、手術や
生検が必要と言われた場合にも、そのまま鵜呑みにしないでセカンドオピニオンなど他の
専門家の意見をお聞きになることが重要です。セカンドオピニオンはお気兼ねなく
小生にメールをお送り下さい。
また生検の方法も
1)開頭術によるもの
2)内視鏡下の第三脳室経由によるもの
3)内視鏡下の経鼻的な
方法によるものなどがあります。
現在、下垂体近傍の疾患の生検を開頭術で行うことはまずありません。2)にするか
3)にするかが問題ですが、それは腫瘍の局在によって決まってきますのでこの点につ
いても専門家の意見を聞くことが重要だと思います。この患者さんでは生検で診断がつ
き、現在ステロイド治療を地元の大学病院で施行してもらっています。
山田 正三
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