〒134-0088 東京都江戸川区西葛西7-12-7 森山脳神経センター病院 /〒134-0081 東京都江戸川区北葛西4-3-1 森山記念病院
Ⅿoriyama-neurological-center-hospital, ,7-12-7 Edogawaku-nishikasai,Tokyo/Moriyama Memorial Hospital, 4-3-1 Kita-Kansai, Edogawa-ku, Tokyo
By admin • 8月 27, 2021 • 山田正三先生に助けて頂いた命を大事に生きたい はコメントを受け付けていません
20代半ばから体力が落ちたと感じるように。30代に入り仕事も忙しくなり、その感覚は
ゆっくり増していき、身体をぎゅっと絞り上げるような疲労感に悩むようになりました。
圧迫するような頭痛、ぶつけた覚えがない指先の痛み、かかとが痛むようになりました。
自分は疲れやすいんだそういう体質なんだ、と過ごしてきました。しかし、心のどこか
でこれが普通なんだろうか、こんなに苦しくてこの先歳を重ねて時にどうなってしまう
んだろうかと不安もありました。ひどい月経異常から婦人科に行き、甲状腺の数値が低
いことから甲状腺の病院をすすめられたり、手足の痛みから整体や鍼灸に通ったりもし
ました。しかし病名がつくことも楽になることもありませんでした。去年の秋に会社の
検診で、私の現在の体調に関するチェックシートを見た先生が、この状態で仕事に行っ
ているの?と、心配してくださり親身にどこか紹介できる病院がないか調べて下さいま
した。甲状腺で病名がつかないなら、下垂体を調べてはどうかと提案くださり、それに
よりあっという間に進み、脳下垂体に腺腫が見つかりました。
もう15年近く抱えてきた身体の不安に対する疑問、その答えが見つかったんだと言う気
持ちになりました。最終的にMRIを行う前の検査で先端巨大症の病気の特徴を調べていた
ので逆に当てはまらないことがないほど一致していたため、MRIの結果が出る時もあまり
驚きませんでした。その後大学病院で負荷試験のため入院も、内分泌科の先生はほとんど
この病気の方を担当したことがないそうで、担当する脳外科医の先生は月一回しか病院に
見えないこと、ひと月経過後も今後の治療方針がほとんど聞けなかったことから、不安に
感じ、自分の身体の事だから受け身にならず、自分が安心できる場所で手術が受けられる
ようにやれるだけ行動してみようと考えました。
そこで森山記念病院の山田先生のセカンドオピニオンを受けました。今までの病院、医師
のイメージを覆すような先生でした。初見で先生だったらこうするよ、と言う具体的な治
療説明がありました。相手の先生にお手紙書いてあげるよ。大学病院でも安して治療が受
けられるようにと、提案してくれました(その後転院することに)。その時点でひと月仕事
を休職しており大学病院で手術が決まるのは注射を試し、少なくとも3ヶ月から半年先と
言われ、その間仕事はどうなりますか、と聞くと、お休みしたらどうですかと言われ、先
が見えず大変困っていました。その点についても山田先生はそれは仕事したいよね、ずっ
と休むことはないよ、治療を進めて、手術までに一度復職したらいいよ。とお話ししてく
れました。先生は患者に仕事や生活があることも当たり前に考えてくれている人なんだと
思い、安心しました。そして手術はひと月後、一気に今後が見えました。大学病院では出
なかった答えも、わかるよう伝わるようにお話してくれていたおかげで、やっと「自分は
ここで手術をしたら、きっと大丈夫だと、治すんだ」と思いました。初めての手術は、
もちろん怖い気持ちはあったけれど、今までのこの身体が治るのであればどんなにうれ
しいだろうと考えるようにして手術を待ちました。手術後に写真を見せていただきぽっ
かりと私の腫瘍はなくなっていました。腫瘍が大きく動脈の方へ広がっていた部分は少し
だけ残っていますが、一度の手術でここまで綺麗にしていただけたこと、もう取れるとこ
ろがないところまで取っているから、今後再手術をするかもと不安に思わなくて良いと言
ってもらえて、安心しました。その後しばらくは、甲状腺あたりの痛みや体調が安定する
のに時間を要し、ご迷惑をおかけいたしました。その度に、ご多忙にもかかわらず診てく
ださって本当にありがとうございました。術後の鼻の傷の経過を見て頂いている耳鼻科の
先生に(スコープで見たり、鼻の吸引をしながら)「こんなに怖がりだったら全身麻酔や
手術たいへんだったでしょ。よくがんばりましたね」と言われ「ほんとに自分でも手術で
きたなんて信じられない。山田先生だからとしか言いようがないです、、」と答えました。
耳鼻科の先生は、あははそうですかと笑っていました。自分で言って、ほんとにほんとだ
なぁと思いました。人生で初めて、受けたい先生に出会って、医療を受けました。それが
この試練を乗り越えられた理由だと思います。下垂体腺腫がほぼなくなり、鼻と手指は目
に見えてすっきりしました。付随する甲状腺のことや、月経異常などまだありますが、そ
れらもこれから良くなっていけるように、助けて頂いた命を大事に生きたいと考えるよう
になりました。山田先生、本当にありがとうございました。
関東地方 39歳女性、先端巨大症
患者さんの腫瘍は先端巨大症のなかでもsparsely granulated typeの腫瘍で
した(もう一つのタイプがdensely typeの腫瘍)。この腫瘍はdensely type
の腫瘍と比べると、頻度が少なく(海外では同頻度との報告が多いですが)若
い女性に多く、腫瘍はこの方のように内頸動脈を巻き込むような浸潤性腫瘍で
かつ最もよく使われるサンドスタチンやソマチュリンが効かない厄介な腫瘍で
す。従って従来はこの腫瘍は手術でも治りにくく、かつ治療の中心となる第一世代のソマ
トスタチン製剤(サンドスタチンやソマチュリン)が効きにくく、やむなく多くの患者さ
んでは自己注射である、ソマバートというお薬を使わざるを得ない状況でした。しかし20
17年以降、新しいソマトスタチン製剤(第2世代のソマトスタチン製剤:シグニフォー)
が使用可能となり、この方の場合にも術前に一度これを使用して顕著な腫瘍の縮小と、GH,
IGF-1の改善が認められました。このお薬はこのように今まで難治性であったsparsely
type の腫瘍によく効くことが多く、従ってシグニフォーが採用されてから、sparsely
typeの腫瘍が原因の先端巨大症の治療が大きく前進したと言えます。ただし問題は多くの
方で(6〜7割の方)この薬を使うと可逆性の糖尿病(お薬を止めると治る)を来すことで
す。今後患者さんが、完全に完全寛解になり、今以上に素晴らしい人生を送られますこと
を心から祈っていますし、一緒にその目標に向かって頑張っていきましょう。
セカンドオピニオン、メール相談も受け付けています。
山田 正三
~皆さんが病を乗り越え、調和に満ちた人生を過ごせるよう、手術を通し、皆さんのご健康をお祈しています~
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