〒134-0088 東京都江戸川区西葛西7-12-7 森山脳神経センター病院 /〒134-0081 東京都江戸川区北葛西4-3-1 森山記念病院
Ⅿoriyama-neurological-center-hospital, ,7-12-7 Edogawaku-nishikasai,Tokyo/Moriyama Memorial Hospital, 4-3-1 Kita-Kansai, Edogawa-ku, Tokyo
By admin • 6月 21, 2025 • 難治性の最も手術が困難な30歳女性のクッシング病 はコメントを受け付けていません
202X年○月○日森山記念病院で下垂体腫瘍(クッシング病)の手術を山田先生にして頂きました。腫瘍が浸潤性で巨大化しており地元では手術が難しく、下垂体腫瘍の手術で有名な山田先生に手術をして頂きました。思い返せば手術前は高血圧、お腹の皮膚線条、ニキビ、多毛、手足の震えや痺れや痛み、色素沈着、野牛肩、筋力低下、中心性肥満(25キロ増)、頭痛や眼球痛、不眠症、月経が10ヶ月来ない状況でした。様々な科の病院へ行って治療をしても痛みや辛い症状が改善せず、なかなかクッシング病とわかりませんでした。2X歳で長女を出産後から甲状腺機能低下症がありチラージンを服薬してましたが、3X年間、大病することがなかったので脳腫瘍になり本当に頭の中が真っ白になりショックでした。子供3人の育児中であり、足が痛くて歩くことがキツかったので、手術や病状の説明は山田先生がお電話でして下さいました。不安でいっぱいだった私に脳腫瘍の状況、腫瘍を取り切ることが難しいこと、手術のあと転院してサイバーナイフを受けて帰れるように手配して下さることを説明して下さいました。家族と離れて森山記念病院で2週間入院し、そのあと赤十字医療センターへ2週間転院して残存腫瘍にサイバーナイフを5回照射しました。手術後から手の震えや足の痺れが止まり、頭痛や眼球痛は気圧の変動が大きいときだけになりました。歩く時も足が痛くないし、階段も登れるようになりました。山田先生に手術をして頂けたおかげで今、生きてるんだと思います。感謝の気持ちでいっぱいです。今は高血圧の薬、元々服薬しているチラージン、コートリルを服薬してますが、毎日子供たちと過ごせて幸せです。本当にありがとうございました。再発も怖いですが、後は残存腫瘍が大人しくしてくれることを祈るばかりです。山田先生の今後のご活躍とご健康をお祈り申し上げます。
30歳代女性、関西 2025 6月
術前のMRI(左)では腫瘍はトルコ鞍内から右海綿静脈洞に進展し、右内頸動脈(IC)を完全に包み込む腫瘍。 術後正常下垂体を温存し腫瘍を切除、内頸動脈の外側部分にわずかに腫瘍が残存。
クッシング病は診断、その治療(外科治療を含む)が最も難しい下垂体の病気です。この方の画像を載せさせていただきます。すでに腫瘍は大きな腫瘍で、右の海綿静脈洞を走行する内頸動脈(IC)が完全に腫瘍に取り囲まれている,いわゆるKnosp Grade4の最重度の海綿静脈洞浸潤腫瘍で、最も手術が困難な腫瘍です。この手の腫瘍に対する治療戦略は、たとえ内分泌的な完全寛解が手術だけで得られなくとも可能な限りの腫瘍の切除を、しかも安全に施行することがまず最初の治療の一歩です。その上で仮に腫瘍が切除されているように見え、内分泌学的にも部分寛解が得られればその後に定位的放射線療法(この方の場合サイバーナイフを使用)を行うのが最も良いと私は考えております。この方の場合、すでに一年近く経過していますが、未だにコートリルを内服されているということは今も高コルチゾール血症の状況には至っておらず、内分泌的寛解が得られているということで、大変安堵しています。
山田 正三
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